ニューヨーク・リポート
(’06 10/23〜10/24 ニュ−ヨ−ク州ニュ−ヨ−クにて)

 初日は2つの登録投資アドバイザ−RIA(Registered Investment Advison)事務所を訪問。登録投資アドバイザ−(RIA)はSECに証券業務を行う登録をしたアドバイザ−で、投資一任勘定による売買を行うことができる。主な報酬は売買や信託報酬によるコミッションではなく、自らの顧客から受け取るプランニング・フィ−や運用資産残高に対するフィ−となっています。
 初めに訪問したWEALTH PLANNIN社のブル−ス・マイラブ氏(以下B.M氏)には、アメリカの資産運用ビジネスが、いかにしてコミッションビジネスからフィ−ビジネスに移行したかを歴史的背景を含め、分かり易く説明いただきました。今後、日本でもこの流れは加速することでしょう。
 資産運用やFPビジネスにおいて、クライアントと友好的信頼関係を長く維持する為にも、フィ−をいただくことは不可決と感じました。また、バランス・ポ−トフォリオ・アプロ−チの手法もB.M氏のエッセンスが加わった説得力のあるお話で、目からウロコの90分間でした。

 次に訪問したScott Gildea &Company社ではクライアントに対する投資計画書を3通り作成する理由や、その手法をレクチャ−いただきました。いずれの2社も預り残高が150億円位あり、その規模にも驚かされました。

(中:ブル−ス・マイラブ氏、右:金濱明雄)



(Scott Gildea &Company)

 最終日午前は、ニュ−ヨ−ク証券取引所を見学。1903年に建築されたその重厚な建物は、金融の聖地ウォ−ルストリ−ト(下記写真)の西側にあります。通常中へ入ることはできませんが、今回は日興コ−ディアル証券の紹介があり、入ることができました。
 入口での金属探知機はガムの包み紙でも“ビビ−”。何度かチャレンジし、やっと通過できるという厳重警備。空港や東証のチェックと比べ物になりません。建物内は撮影禁止の為、写真がないのが残念。立会所ではソロモン・スミス・バ−ニ−証券の担当者に詳しく説明していただきました。

(ニューヨーク証券取引所)

 立会所内は業種ごとのポストに分かれ、そこでスペシャリストと呼ばれる立会人が注文を決済しています。現在はハイブリット化が進み、電子取引が60〜70%で、大口の取引等は400人いるスペシャリストが処理しているそうです。完全電子化された東証の方が進んでいると思いきや、大切なところは人の手により人が決済した方がリスクが少ないとの見解。そのため、大口の誤発注などは起こりにくいとのこと。昨年、日本で起こった誤発注などは“クレイジ−”だそう。
 また、マ-ケットにおけるシティグル−プの共通したコンセプト、リスク&キャピタルについての説明も、日本の証券会社には希薄な概念で大変参考になりました。

(ウォールストリート)

 午後は、独立系運用会社として世界第7位の預り残高を誇る、アライアンス・バ−スタイン社を訪問。六番街にある本社ビルは黒く輝く近代建築。開放感のあるエントランスは、間接照明のやわらかい光が降り注ぎ、日本の金融機関にありがちな威圧感がまったくありません。

 地上39階にあるミーティングル−ムでは、入口に女性クラ−クのデスクがあり、媚びることのない上品な笑顔で我々を迎えてくれます。一歩足を踏み入れると、セントラルパ−クが一望できる最高のロケ−ション。そう、ここはニュ−ヨ−ク。見るもの感じるものすべてがハイセンス。

 そこで最も印象に残ったのは、マ−ク O.メイヤ−エグゼクティブ・マネ−ジング・ディレクタ−による行動ファイナンスのセッション。広く知られている理論から最新の研究結果まで紹介いただき、その上で、アクティブファンドの有効性やバランスファンドの利点、リバランスのタイミングやその手法なども説明いただき、大変勉強になりました。
 今回のN.Y訪問は「貯蓄から投資」への流れが加速する中、お客様へコンサルティングを行う上での処方箋を求めるという大きなテ−マがありました。短い時間でしたが、決して日本では得られない多くのことを学ぶことができました。表現できなかったニュアンスやノウハウは、今後セミナ−やコンサルティングを通してお伝えしていきたいと思います。