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国民皆保険

アメリカの入院出産費用の相場は1万5,000ドル。アメリカには日本のような35万円の出産一時金制度はありません。高すぎる医療費のために、日帰り出産をする妊婦が年々増えているそうです。

盲腸手術入院においても、都市によっては平均費用が200万円を超え、また、平均入院日数はなんと1日というデ-タがあります。

日本の医療費と比較すると、日本では盲腸の手術代の保険点数は2007年12月現在で6,420点(6万4,200円)。4、5日入院しても、合計で30万円を超えることはまずありません。

アメリカでは民間の医療保険に加入しても、カバ-される範囲はかなり限定されており、心筋梗塞の手術に対して入院は4日まで、乳がん手術なら2日まで、というように細かく決められているそうです。

80年代以降、アメリカでは公的医療が徐々に縮小されていきました。公的医療がふくらむほど、大企業の負担率が増えるためです。政府は国民の自己負担率を拡大させ、保険外診療を増やしていきました。

自己負担率が増えて医療費が家計を圧迫し始めると民間の医療保険に入る国民が増えていきましたが、巨大資本による1社独占状態により、医療保険の掛け金も4年連続二桁台上昇しているそうです。このため、医療保険の加入を維持できなくなった人達も急増しているようです。

このような状況の中で、アメリカの中間層の人々は、たった1度の病気で破産し、貧困層に転落してしまうのです。

日本は「国民皆保険」制度のあるすばらしい国です。

高齢化が進む日本にとって、医療費は今後ますます増大していきます。これまでの制度では限界となる中で、全ての国民が安心して医療を受け続けられるようにするためには、"世界一の制度"と評価されているこの「国民皆保険」制度を、全ての国民で支えていかなければならないのかもしれませんね。